TOPフォスタグとは
フォスタグとは
天然物、合成物を問わず、アニオン性基を持つ化合物の標識化をする化合物です。特に、今回、開発・商品化されたものは、リン酸基を持つ化合物に特に有効です。中性条件下(生理的条件)、アニオン性置換基と結合する、特に2価のリン酸モノエステルアニオンと強く結合する化合物が、フォスタグです。従来の酵素免疫法、放射性同位元素法に代わって、アニオン性置換基、特に2価のリン酸モノエステルアニオンを持つ物質の捕捉剤として利用できます。また、今までは不安定で測定が困難だった不安定種リン酸化化合物をも安定化できます。
フォスタグ技術とは
タンパク質のリン酸化、脱リン酸化は、生体の情報伝達に関する重要な研究テーマの一つであり、生命機能に重要な関係を持っています。そのようなリン酸化過程の解明は、ポストゲノム研究の主要課題となっており、創薬ターゲットとなっています。従来技術と問題点
フォスタグ技術とは、フォスタグの持つ性質、即ち、中性条件下(生理的条件)、アニオン性置換基と結合する、特に2価のリン酸モノエステルアニオンと強く結合する性質を用いて、従来の酵素免疫法、放射性同位元素法に代わって、アニオン性置換基、特に2価のリン酸モノエステルアニオンを持つ物質の捕捉、また、今までは不安定で測定が困難だった不安定種リン酸化化合物をも安定化する技術です。捕捉された化合物は、一般的にpH 3 ~ 4において、捕捉したアニオン性化合物を遊離します。
用途
生化学分野、タンパク質、核酸などリン酸基を分子内に有するほとんどの化合物に対して標識化できるフォスタグの性質を利用して以下の用途が考えられます。リン酸化化合物のリン酸基をキャップして、核磁気共鳴,質量分析により比較試料とのスピン差、質量差により、未知のドナー検出に利用できます。フォスタグの持つ電荷を加えることにより、電気的な変化や質量変化が起き、電気泳動,クロマトグラフに利用できます。フォスタグをプレート,樹脂,ビーズ,繊維などに結合させ、それにドナーを捕集して、リン酸化されている化合物とされていない化合物を分けることができます。さらに、フォスタグを結合するプレート,樹脂,繊維などの選定により、リン酸基の数により分離することもできます。
などが、考えられます。